【ご報告】東ティモール水害の現状
BiPH事務局の石本です。パーツ大学( UNPAZ) 公衆衛生学部とBiPHとの共同プロジェクトの仕事で、 現在東ティモール民主共和国の首都ディリに滞在しています。
日本でも既に報道されているとのことですが、
こちらは3月末から断続的に雨が降っていましたが、 4月3日から4月4日朝にかけて激しい雨が続き、 ディリ市内を流れるコモロ川その他の河川がオーバーフローしたほ か、山沿いで土砂崩れが発生し、 雨水が土砂とともに海方向に流れました。ディリ市内でも死者・ 行方不明者の人的被害のほか、家屋の流失や冠水、 法面の崩落や道路の損壊などの被害が発生しています。 近隣の県を結ぶ幹線道路も土砂崩れによって寸断されました。
大統領府を含む多くの政府機関、 日本大使館をはじめとする多くの大使館、国立検疫センター( コロナ感染症の検査を担う部署)、 コロナ陽性者の収容施設や医薬品保管センターも浸水しました。 停電や通信障害が頻発しており、公式・ 非公式を含め情報が錯綜しているので、 被害の全容がつかめるのはまだ先のことと思われます。
4月7日現在の市内の様子ですが、 冠水を免れた地域から町の機能が戻りつつあります。 避難所も開設され、 地元の団体による支援物資の配給も始まっています。ただ、 避難所が3密状態なのと、電気・ 水道等のインフラも障害を受けていることから、 コロナやその他の感染症の発生・拡大が懸念されます。また、 ロックダウンに加えての今回の水害で、 現地の人たちが受けた心理的なダメージは計り知れません。
幸いなことに、 私が滞在する地域ならびにパートナー団体のUNPAZは被害が少 なく済みました。本来の活動もままならない現状ではありますが、 関係各所と連絡を取りつつ、できること、やるべきことを模索し、 粛々と進めていきたいと思います。
写真は昨日(4月6日)のUNPAZ関係者との打ち合わせの様子です。水害対応で忙しいにも関わらず打合せに来てくれて、プロジェクト関係者には感謝の思いでいっぱいです。
以上、取り急ぎご報告させていただきました。 長文をお読みいただき心より御礼申し上げます。 ディリの状況はBiPHのFacebookページで随時アップす るほか、関連団体の情報も適宜シェアしますので、 ぜひご覧ください。
BiPH
JICA東ティモール事務所
パーツ大学公衆衛生学部
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(一社)Bridges in Public Health事務局長 石本馨