【5/6てらこや報告】もっとわかった!東ティモール
5月6日の勉強会は、「もっと知りたい!東ティモール ー「みんなの健康」を目指す大学教育ー」のテーマで、東ティモールの概要と、BiPHのプロジェクトパートナーであるパーツ大学保健医療学部が紹介されました。
プレゼンターは日本で研修中の保健医療学部の先生たち。
まずは保健政策専攻長のベラルミノさんによる東ティモールの紹介から。
東ティモールでは公衆衛生状況がこの10年で劇的に改善し、乳幼児死亡率の低下や、低栄養児の割合も減少していることが紹介されました。その一方で、近隣のアジア諸国と比較すると、死亡率も低栄養児の割合もまだ高いことがわかります。
これらの状況を改善するために。政府は”Healthy East Timor People in Healthy East Timor”というスローガンの下、生活環境改善も含めて健康増進政策を進めているとのことでした。
また、誰もが医療にアクセスできることを目指して、政府は医療圏域の整備や、アウトリーチ活動にも積極的に取り組んでいるとのことでした。
次は研修員の所属するパーツ大学保健医療学部の紹介です。こちらのプレゼンターは保健環境学専攻長のロジェリオさん。
昨年までは公衆衛生学部という学部名でしたが、今年から看護学専攻が加わったため、保健医療学部に名称が変わりました。
この学部の特色として、長期間の学外実習が挙げられます。
特に地方の村に学生たちが2か月間住み込んで、村人の保健状況を調査し、課題の抽出と介入方法の検討、優先順位の決定、介入と効果測定という一連の流れを体験するフィールド実習(Field Learning Practice=FLP)は、学生のスキルアップだけでなく、村の人びとの保健状況を生で知ることのできる、生きた教育の機会です。
てらこやでも既に何回かご紹介していますね。
ロジェリオさんは実習の様子の写真とともに、学生、村の人びと、そして学部にとってFLPを実施することの利点を紹介しました。
今年の実習では、昨年10月のBiPH日本研修Vol.1で紹介した保健データ分析ソフトが導入され、それまで紙ベースだった質問票がデジタル化されました。電力やネットが不安定な状況下でも使えるこのソフトは評判がよく、学生たちも教員も使い勝手が良いとのことです。
今回は20名以上の方にご参加いただけました。参加者のおひとりがご自身のツイッターで勉強会のことをこんな風に紹介してくださいました。
https://twitter.com/nana_hkns/status/1655539902602444800?s=20
とてもキュートで、わかりやすいですね。ななさん、ありがとうございます!!!
ベラルミノさん、ロジェリオさん、そして、ななさんのおかげで、東ティモールという国がより身近に感じられた一日でした。
ご参加くださった皆様、本当にありがとうございました。