活動報告

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やさしい日本語は使える!(1/27勉強会報告)

1月27日の勉強会のテーマは「やさしいにほんごをつかってみよう」でした。

話題提供者の樋口さんはBiPHの代表兼大学教員で、看護学部の学生に「やさしい日本語」を紹介しています。

やさしい日本語は、1995年に発生した阪神淡路大震災をきっかけに、日本語が苦手名人に情報が届くようにと開発されました。

この日の勉強会では、大学の授業でも使っている「やさしい日本語の手引き」(愛知県)を使って、グループワークを交えながらやさしい日本語について学びました。

 

やさしい日本語の手引きはこちらからダウンロードできます。

愛知県:「やさしい日本語」の手引きを作成しました

https://www.pref.aichi.jp/soshiki/tabunka/0000059054.html

 

2021年末での在留外国人数は約276万人で、(回答者の自己申告ではありますが)「日常生活に困らない程度以上に日本語を話せる」と答えた人は全体の8割にのぼります。

とはいえ、医療・福祉・行政・災害など生活に必要な情報については、やさしい日本語のニーズが高いです。近年では「アドホック通訳」(特に家族による)の問題も指摘されており、やさしい日本語はますます注目を浴びています。

 

やさしい日本語を作るときのポイントがいくつかあります。勉強会ではこれらを踏まえて、グループ毎に、実際によくある文章をやさしい日本語に書き換えました。

 

参加者からの感想では、

「やさしい日本語の作り方は知っているつもりでしたが、いざ練習問題をやってみると難しかったです。これからはどんどんチャレンジしていきたいと思います。」

「やさしい日本語とはつまり、相手に必要な情報を届ける工夫ですね。相手が日本語を母語としている人であっても必要な工夫だと思いました。グループワークが楽しかったです!」

などのほか、教育現場で取り入れたいとの声や、アドホック通訳の問題を現場で共有することの難しさなども声もありました。

専門的な通訳のスキルがない人でも、「やさしい日本語」のエッセンスを取り入れることで、相手とのコミュニケーションが格段に取りやすくなります。日本語を母語としない人とのコミュニケーションの際に、プロの通訳や機械翻訳の他に「やさしい日本語」が加われば、選択肢の幅は格段に広がるでしょう。

もちろん、日本語が母語の人に対しても、やさしい日本語が必要となる場面は多いですね。

相手や自分のニーズに合わせてに必要な情報を届けるツールとして、「やさしい日本語」は医療や福祉をはじめさまざまな現場で需要が高まることでしょう。

BiPH勉強会では、今後もこのテーマを取り上げていきたいとおもいます。

 

 

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