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いまこそHealth for Allを!・・・9/12勉強会報告

9月のテーマは、「People’s Health Assembly(民衆のための保健会議)って何?」

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2018年にバングラデシュで開催された第4回People’s Health Assembly (PHA)に参加された宇井志緒利さん(立教大学)さんをお招きし、PHAが開催された経緯と、会議の様子、現在の潮流などをシェアしていただきました。

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PHAを主催するPHM(People’s Health Movement:世界民衆保健運動)は保健に関する活動家や研究・教育・市民団体と個人によるゆるやかなネットワークです。2000年に設立され、普段はメーリングリスト等で情報や意見交換をしているほか、WHOの世界保健総会のモニタリングや政策提言も行っています。2018年現在では世界80か国200以上の団体が参加しています。PHAはPHMが数年ごとに開催する会議で、宇井さんが参加した2018年の会議でも、各団体からの情報交換のほか、共通課題の協議・今後の活動方針などが話し合われました。

今回、特に話し合われたのは、PHC(Primary Health Care)40周年宣言について。

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1978年のアルマ・アタ宣言で提唱されたPHC(Primary Health Care)では、「2000年までにすべての人に健康を!」を実現するために、各国が取り組む課題が明文化されました。その中には、資源(国でいうところの財源)を各人に等しく分配する(Equality:平等)のではなく、必要の高い人たちに優先的に配分するEquity(公平)が重要で、それに向けて各国が協力して取り組むべき、というのもありました。

ちなみに、こちらの絵は Interaction Institute for Social Change のアンガス・マグワイヤさん(Angus Maguire)の手によるものです。

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しかし、アルマ・アタ宣言から40年を経てもなお、健康課題は解決していません。経済のグローバル化の影響で、むしろ悪化しているとのこと。特に医薬品へのアクセスや、気候変動による健康被害、移住労働者の人権侵害など、健康格差がより深刻になっているとのことでした。

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ちなみに、ネットにはこんな絵も。

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WHOは、”今こそPHCの公平性の原則に戻ろう”として、2018年にアスタナ宣言(アスタナはPHC発祥の地であるアルマ・アタと同じカザフスタンにある都市の名前)を出しましたが、PHMは「それでは不十分だ!」として、今回のPHAで「もう一つの市民社会アスタナ声明(Alternative Civil Society Astana Statement on PHC by PHM」を発表。公平性を実現するために、国や地域や個人や団体が協力してするべきことを、WHOより踏み込んだ形で宣言しました。

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2018年の会議に日本から参加したのは、宇井さんひとり。健康格差問題は、決して途上国の問題ではありません。日本に住む我々自身にも大きく関わる問題です。だからこそ、「日本の団体や個人がもっと発信できるようにしたい」と宇井さんは話されました。

勉強会に参加したのは、保健や開発に関心があったり、国内外の現場で携わる方々でした。宇井さんの濃いお話と、たくさんの資料でおなか一杯の顔w

宇井さん、参加者の皆さん、熱い議論をありがとうございました!!!

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